ホームページのドメインが制作会社名義になっている|確認方法と自社名義にする進め方・費用の目安
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「ホームページのドメインを確認したら、制作会社の名義になっていた」——リニューアルや業者の乗り換えを検討したタイミングで、これに気づくご相談が少なくありません。更新のお知らせが自社に届いたことがない、そもそも誰がドメインを管理しているのか分からない、という場合も同じ状態が疑われます。
先にお伝えしたいのは、制作会社の名義になっていること自体が、直ちに問題というわけではないということです。管理を代行してもらう形として、実際によくあります。問題になるのは、どういう状態なのかを自社が把握しておらず、合意も文書に残っていないままのケースです。この状態で制作会社と連絡が取れなくなると、ホームページとメールを支える土台を、自社の判断で動かせなくなります。
このページでは、ドメインの「名義」「管理」「支払い」の3つを分けて確認する方法と、自社名義にする場合の進め方、依頼した場合の費用の目安をまとめます。
「名義」「管理」「支払い」は別物です
ドメイン(ホームページやメールのアドレスに使っている「〇〇.jp」「〇〇.com」などの文字列。基本は ドメインとは?その重要性とビジネスでの選び方のコツ をご覧ください)には、関わる立場が3つあります。この3つは一致しているとは限らず、どれが他社になっているかで、起きうることも対処も変わります。
よくある誤解が、「毎月お金を払っているから、ドメインもうちのもの」というものです。支払っていても、登録者が制作会社であれば、登録のうえでの名義人は制作会社です。ドメインは物のように「所有」するものではなく、登録契約にもとづいて利用や更新を続ける権利なので、最終的に誰に権利があるかは契約の内容によります。ただ、いずれにしても手続きのうえでは登録者の協力が必要になる——これが実務上の重みです。まずは自社がどの状態なのかを確かめるところからです。
放置するとどうなるか
制作会社と良好な関係が続いていて、連絡も取れるうちは、直ちに困ることは少ないはずです。ただし契約内容といざというときの手順は確認しておく必要があります。困るのは、次のような場面になったときです。
- リニューアルや業者の乗り換えのとき — ドメインを引き継ぐには名義や管理を動かす手続きが必要で、現在の名義人・管理者の協力なしには進められないことが多いです。話がこじれると、ここが交渉材料になってしまうこともあります。
- 制作会社が廃業した・連絡が取れなくなったとき — 更新手続きをする人がいなくなり、期限が切れると、ホームページやメールが使えなくなるおそれがあります。止まる時期や、いつまでなら戻せるかはドメイン会社によって異なります(詳しくは ドメイン・サーバーの更新を忘れるとどうなる? にまとめています)。連絡不通からの立て直し全般は 制作会社と連絡が取れない!放置のリスクと引き継ぎの手順・費用 をご覧ください。
- メールのトラブルのとき — 会社のメールアドレスが同じドメインであれば、ドメインの設定を動かせない状態はメールの復旧や設定変更にも響きます。ホームページが表示されない症状の切り分けは ホームページが表示されない|原因の切り分け方 にまとめています。
ドメインは、ホームページの「住所」であると同時に、長く使うほど価値が積み上がる資産でもあります(独自ドメインホームページのメリットと効果的な活用法)。何かが起きてからでは選択肢が減っていることが多いので、平時のうちに状態を確認しておくのが確実です。
自社の状態を確認する3つの方法
1. Whois検索で登録者を見る
ドメインの登録情報は「Whois」という仕組みで検索できます。「Whois 検索」で見つかるサービスに自社ドメインを入力すると、登録内容が表示されます(「.com」などでは現在「RDAP」という仕組みが登録情報照会の正式な方法になっており、「.jp」ではJPRSのWhoisが使われています。表示される項目や公開範囲は、ドメインの種類やサービスによって異なります。使い方の詳細は Whois情報の更新でドメインの制限解除!簡単な解決手順 でも触れています)。
ここで見るのは登録者(Registrant)の欄です。「.jp」ドメインでは登録者名(組織名)が公開されるのが原則ですが、ドメインの種類や非表示設定によっては確認できない場合もあります。自社名や制作会社名が表示されていれば、名義がどちらにあるかの有力な手がかりになります。
「.com」「.net」などでは、代理公開(プライバシー保護)サービスのほか、登録情報の公開ポリシーによって、登録者欄が代行業者名になっていたり、非公開・編集済みの表示になっていたりすることがあります。つまり、Whoisで自社名が見えないことは、名義が他社であることの証拠にはなりません。逆に表示されていても、それは登録上の情報であって、契約上の取り決めまで含めた最終判断には次の2つの確認を重ねます。なお「.jp」と「.com」の違いは SEOに強いのは.jp?.com? でも解説しています。
2. 契約書・請求書・納品資料を確認する
制作時の契約書や見積書に、ドメインの取得・管理について書かれていることがあります。確認したいのは次の点です。
- ドメインの取得を誰が行ったか(自社で取得したか、制作会社が代行したか)
- ドメインの取り扱い(契約終了時に引き渡すのか、など)について、契約書に取り決めがあるか
- ドメインの更新料を、どこからの請求で支払っているか(ドメイン会社から直接か、制作会社経由か)
ドメイン会社から自社に直接請求が来ているなら、契約は自社側にある可能性が高いです。一方、制作会社の請求に「ドメイン管理費」としてまとまっている場合、そこから分かるのは支払いの経路までです。制作会社経由の支払いでも、登録者は自社でアカウントも自社用、という形はありえます。登録者や契約アカウントが誰のものかは、管理画面の表示や登録時の通知メール、契約書で別途確かめます。
3. 制作会社に直接確認する
いちばん話が早いのは、制作会社に聞くことです。「ドメインの登録者名義がどうなっているか」「契約先のドメイン会社はどこか(直接契約か、取次の窓口経由か)」「有効期限はいつか」「更新案内はどこに届いているか」の4点を確認します。あわせて、回答を口頭だけで受け取らず、管理画面の表示や登録通知メールなど、画面や資料の形でも見せてもらえると確実です。関係が続いているうちに聞いておくことが、そのまま将来の保険になります。
状態別の位置づけと次の一手
確認できたら、次の4つのどれに当たるかを整理します。
繰り返しになりますが、名義や管理が制作会社側にあること自体は、合意のうえであれば通常の管理代行です。保守契約の一部としてドメイン管理が含まれている形も一般的です(保守契約に何が含まれるかは ホームページの保守・管理契約は何をしてくれる? をご覧ください)。判断の分かれ目は、その状態を自社が把握しているか、そして文書で残っているかです。
自社名義にする進め方
名義や管理を自社に移すと決めた場合の、一般的な流れです。
- 現状を確認する — 登録者・契約先のドメイン会社・有効期限を特定します(前の章の3つの方法)
- どこまで移すかを決める — 名義(登録者)だけ自社に変えて管理は引き続き任せるのか、管理(契約先のアカウント)まで自社に移すのかを決めます
- 制作会社に意向を伝え、協力を依頼する — 名義変更も移管も、現在の名義人・管理者側の承認や認証情報が必要になるのが一般的です
- 手続きの順序と制約を確認する — 「.com」などでは、登録者の名義変更を先に行うと、その後の一定期間(60日など)移管が制限される場合があるため、移管も予定しているなら移管を先に行うのが原則とされています(この制限を事前に外せるドメイン会社もあります)。移管には現在の契約先が発行する認証コード(AuthCode)などが必要になるのが一般的です。「.jp」では「指定事業者の変更」という別の手続きになります。期限が近い場合に先に更新すべきか、移管にともなう契約期間や更新料の扱いがどうなるかも含めて、自己判断で動かさず、現在の契約先と移し先の両方のドメイン会社に確認してから進めます
- 管理まで移す場合は、自社側の受け皿を用意する — ドメイン会社のアカウントを自社で作成します。移した後のことを考えると、ログイン情報を社内で管理できる形にしておきます
- 手続きを実行し、完了後に登録情報と更新案内の宛先を確認する — 詳しくは後の章のとおりです
特に注意したいのは順序です。手続きの種類によっては、先に名義変更をすると、その後しばらく移管ができなくなる場合があります。順序を誤ると計画が数か月単位で後ろにずれることがあるため、リニューアルの直前に慌てて動かすのではなく、前もって整理しておくのが安全です。
また、名義変更や移管をしてもドメインの文字列(アドレス)そのものは変わらないため、設定を正しく引き継げば、URL・検索結果・名刺やパンフレットのアドレスはそのまま使えます。ただし、切り替えにともなってネームサーバーやメールの設定を移し損ねると表示やメールが止まるため、設定の引き継ぎ確認は必要です。移管とあわせてサーバーも引っ越す場合は ホームページのサーバーを引っ越したい|移転の進め方とメールの注意点 を、ドメインはそのままでサーバーだけ変える方法は ドメインを変更せずにサーバーを変える方法と手順 をご覧ください。接続先の設定(ネームサーバー)については ネームサーバーとは? で仕組みを解説しています。
制作会社と連絡が取れない場合
名義人である制作会社と連絡が取れない場合、名義変更は相手の協力を前提とするため、難しい状況になります。次の順で現実的な線を探ります。
- 電話・メール以外の連絡手段を試す — 郵送や、担当者個人ではなく会社の代表窓口など。連絡がつかないケースの整理と立て直しの手順は 制作会社と連絡が取れない|放置状態のホームページを立て直す手順と費用の目安 にまとめています
- 契約先のドメイン会社(登録事業者)に相談する — 状況によって案内される手続きが異なります。契約書などで自社との関係を示せる資料があると話が進めやすくなります
- それでも動かせない場合は、新しいドメインでの再出発を検討する — アドレスが変わるうえ、旧ドメインを操作できない場合は旧アドレスからの転送も設定できないため、検索エンジンからの評価や外部からのリンクを引き継げる保証はありません。名刺や印刷物の修正も発生します。負担は小さくないので、あくまで最後の選択肢です。サイト自体を作り直すかどうかの判断は ホームページは修正で直す?作り直す? と ホームページのリニューアル費用はいくら? が参考になります
有効期限が近い、更新が止まりそう、廃業や連絡不能の疑いがある——こうした場合は、選択肢が残っているうちに早めにご相談ください。
費用の目安
ドメインの名義変更・移管には、大きく2種類の費用があります。
1つはドメイン会社側の実費です。名義変更や移管の手数料、更新料は、ドメインの種類と会社によって異なります。もう1つは、調査や手続きを専門家に依頼する場合の作業費です。
blancの場合、名義変更・移管の代行そのものは、料金表に単独の項目がありません。状況の確認から必要な作業を切り分けて、お見積りでご案内しています。関連する作業で料金表にある項目は次のとおりです(いずれも税込)。
「名義がどうなっているか分からない」という段階からでも、Whoisや資料の確認から一緒に進められます。まず現状を確認して、費用がかかる話なのかどうかからお伝えします。
名義を確認・変更したあとの確認
手続きが終わったら、次の4点を確認しておくと、同じ問題の再発を防げます。
- Whoisや管理画面で、登録者が自社になっているかを確認する
- 更新案内・請求のメールが、自社の現在使っているアドレスに届く設定になっているかを確認する — 担当者個人のアドレスにすると、退職で誰にも届かなくなります。担当者の交代で起きるトラブルは ホームページ担当者が退職して更新できない! にまとめています
- 自動更新の設定と、支払いに使うクレジットカードなどの有効期限を確認する
- ドメイン会社のログイン情報を、パスワード管理ツールなど社内で安全に引き継げる形で保管する — 二要素認証や復旧用の連絡先も個人任せにせず会社で管理できる設定にし、担当者の退職時にパスワード変更や権限の見直しができる状態にしておきます。設定の変更を制限する保護サービスを検討する場合は お名前.comのドメインプロテクションは必要か? も参考になります
メールの設定を移した場合は、送受信が正常かの確認も忘れずに。お問い合わせフォームからのメールが届くかどうかも、あわせて確認しておくと安心です(フォームのメールが届かない場合の切り分けは お問い合わせフォームのメールが届かない をご覧ください)。
まとめ
- ドメインには登録者(名義)・管理・支払いの3つの立場があり、一致しているとは限りません。まず自社がどの状態かを確かめます
- 確認方法は Whois検索 → 契約書・請求書の確認 → 制作会社への確認 の3つ。Whoisで自社名が見えなくても、非表示設定や代理公開の場合があるため、それだけでは判断できません
- 制作会社側に名義や管理があること自体は、合意と文書があれば通常の管理代行です。問題は、把握も文書もないまま連絡が取れなくなることです
- 自社名義にするなら、現状確認 → 移す範囲の決定 → 協力依頼 → 手続きの順序と制約の確認 → 受け皿の用意 → 実行と完了確認の順で進めます。名義変更と移管の順序には制約がある場合があるため、ドメイン会社への事前確認が要です
- 名義人と連絡が取れない場合は選択肢が限られてきます。期限が近い・更新が止まりそう・連絡不能の疑いがある場合は、早めに動くのが確実です
「うちのドメイン、誰の名義なんだろう」と思われたら、その確認からで構いませんので、状況をお聞かせください。お問い合わせはこちらから、ホームページのアドレスと、分かる範囲で「制作会社との連絡が今も取れるかどうか」を添えてご連絡いただけると、お返事が早くなります。
ホームページの更新や修正全般については ホームページ更新・修正サービス のページもご用意しています。
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