SSL化されていないサイトのリスクとその対策
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ホームページを公開しているすべての運営者にとって、セキュリティ対策は避けて通れない課題です。特に「SSL化」がされていないホームページは、訪問者にとっても運営者にとっても多くのリスクを抱えています。
本記事では、SSLとは何か、SSL化されていないことによるリスク、SSL証明書の種類、そして導入方法や選び方までをわかりやすく解説します。これからホームページを作成する方や、現在のセキュリティ対策を見直したい方に向けた内容です。
SSLとは?ホームページを守る仕組みを解説
SSL(エスエスエル)とは、「Secure Sockets Layer」の略で、インターネット上の通信を暗号化するための仕組みです。現在では、その後継であるTLS(Transport Layer Security)が実際には使用されていますが、一般的には「SSL」と呼ばれることが多いため、この記事でもこの表現を使います。
🔒 SSLの働き
SSLを導入することで、ホームページと閲覧者の間でやり取りされる情報が暗号化されます。これにより、通信途中で第三者に内容を盗み見られたり、改ざんされたりするリスクを防ぐことができます。
例:
- お問い合わせフォームで送信される名前・メールアドレス
- オンラインショップで入力するクレジットカード情報
SSLが適用されているページは、URLが「https://」で始まり、鍵マーク(🔒)がブラウザに表示されます。
SSL化されていないホームページの主なリスク
✅ 個人情報の漏洩
SSL化されていないと、ホームページの訪問者が入力した情報(氏名、メールアドレス、パスワードなど)が暗号化されずに送信されます。これにより、ネットワーク上で悪意のある第三者に傍受される危険性があります。
✅ 信頼性の低下
SSL証明書は、運営者の身元やサイトの安全性を証明するものです。SSL化されていないホームページは、訪問者のブラウザに「安全ではありません」と警告されることがあり、離脱の原因になります。
✅ 検索順位に影響(SEOの観点から)
GoogleはすでにHTTPS化されたホームページを検索結果で優先表示すると明言しています。つまり、SSL化はSEO(検索エンジン最適化)にも直結します。
SSL証明書の種類とそれぞれの特徴
SSL証明書には、セキュリティの強度や認証レベルの違いに応じて、以下の3つの種類があります。
✔️ EV証明書の例
EV証明書を使っているホームページでは、ブラウザに企業名が緑色で表示されることもあります(※現在は仕様変更されているブラウザもあります)。
SSL証明書はどこで取得する?主な認証局一覧
SSL証明書は「認証局(CA: Certificate Authority)」と呼ばれる組織から発行されます。有名な認証局とそのホームページを以下に紹介します。
これらの企業は、SSL証明書の発行だけでなく、有効期限の管理や失効(リボケーション)、更新サポートも提供しています。
無料SSL証明書「Let’s Encrypt」の活用
🎁 Let’s Encryptとは?
Let’s Encrypt(レッツ・エンクリプト)は、無料でSSL証明書を提供する認証局です。非営利団体によって運営されており、「すべての人に安全なWebを」という理念のもと、誰でも手軽にHTTPS化が可能です。
🚧 注意点
- 証明書の有効期限は90日。自動更新設定が推奨されます。
- 発行されるのはDV証明書のみ。法人認証や高度な信頼性が必要な用途には不向きです。
💡 使用例
WordPressを使っている場合、多くのレンタルサーバー(例:Xserver、ConoHaなど)ではLet’s Encryptをワンクリックで導入可能です。
SSL化でホームページに「安心」をプラス
SSLの導入は、もはやホームページ運営の「オプション」ではなく「必須項目」といえます。通信の暗号化によるセキュリティ向上だけでなく、訪問者からの信頼確保、SEO対策としても欠かせない要素です。
SSL証明書は種類によって信頼性や機能が異なります。自分のホームページの用途や規模に合った証明書を選び、適切な認証局から取得しましょう。
これからホームページを立ち上げる方も、すでに公開している方も、SSL化をしっかり行うことで、安全性の高いホームページ運営が実現できます。
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