検索エンジンに見つけられない?孤立ページを防ぐホームページ改善法
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どれだけ見た目が美しいホームページを作っても、「ユーザーがたどり着けないページ」や「検索エンジンに発見されないページ」が存在していると、その価値は大きく損なわれます。
そのような存在が「孤立ページ(Orphan Pages)」です。
孤立ページとは、ホームページ内のどこからも内部リンクされていないページのことを指します。つまり、他のページからたどることができず、訪問者はもちろん、検索エンジンのクローラーも見逃してしまう可能性があるのです。
本記事では、孤立ページの定義から発生原因、そして具体的な対処法までを丁寧に解説します。ホームページ制作や運営に関わる方であれば、ぜひ知っておくべき重要な内容です。
孤立ページとは何か?その影響を理解しよう
定義:孤立ページとは?
孤立ページ(Orphan Page)は、他のページから内部リンクが一切張られていないページを指します。つまり、ホームページの「中にあるのに繋がっていないページ」です。
なぜ問題になるのか?
- 検索エンジンにインデックスされない可能性
- クローラーは通常、ホームページ内のリンクをたどって各ページを発見します。孤立ページはリンクがないため、発見されにくくなります。
- ユーザーが辿りつけない
- ナビゲーションやメニュー、他のコンテンツからリンクされていないと、訪問者はそのページの存在に気づけません。
- コンバージョン機会の損失
- サービス案内やキャンペーン情報が孤立していると、重要な訴求ポイントが埋もれてしまうことになります。
孤立ページが発生する原因
サイトリニューアルや構造変更のミス
リニューアル後、旧ページから新ページへのリンクが更新されていなかったり、メニュー構造を変更して一部ページが除外されてしまうケースです。
サイトマップにだけ登録したページ
サイトマップ(XML Sitemap)に載せただけで、他のページからリンクしていないと孤立になります。検索エンジンは見つけられても、ユーザーには見えない状態です。
手動でアップロードしたLP(ランディングページ)
キャンペーン用のLPなどを作成後、どこにもリンクしないまま公開してしまうことも孤立の原因です。
孤立ページを見つける方法
孤立ページは目視だけではなかなか発見できません。以下のようなツールを使うことで効率よく見つけられます。
専門ツールの利用
- Screaming Frog SEO Spider
ホームページ全体をクロールして、内部リンクのないページを一覧で確認できます。 - Google Search Console
インデックスされているけど、内部リンクがないページなどを「カバレッジ」レポートから分析できます。 - AhrefsやSEMrush
バックリンク、内部リンク構造の可視化が可能。外部からしかリンクされていないページも判明します。
サイトマップとの照合
- サイトマップ(XML)を取得
- クローリングツールで全リンク構造を調査
- 両者を比較して、「リンクがないのに公開されているページ」が孤立ページと判断できます。
孤立ページを改善するための対策方法
内部リンクの追加
孤立ページが重要な情報を含んでいる場合は、適切な場所(トップページ、カテゴリーページ、関連コンテンツ)からリンクを設置しましょう。
例:記事ページからリンクを追加するHTMLコード
<a href="/campaign2025.html">2025年春のキャンペーン情報はこちら</a>
ナビゲーションメニューへの統合
メニューやフッターリンクに追加することで、ユーザーも発見しやすくなります。
サイト構造の見直し
階層構造の中で孤立ページが生まれないように設計することが大切です。カテゴリーページから子ページを適切にリンクさせましょう。
不要ページは削除・noindex設定
すでに古くなった情報や重要度が低い孤立ページは、削除するか、検索エンジンにインデックスされないように<meta>
タグで制御する方法もあります。
noindexの記述例
<meta name="robots" content="noindex, follow">
よくある勘違いと注意点
サイトマップに登録すればOK?
答えは「NO」です。サイトマップに登録していても、内部リンクがなければユーザーの目には触れず、SEO効果も限定的です。
一時的なページも注意
キャンペーンなどで一時的に公開したページも、リンクされていなければ孤立します。期間限定でも内部リンクを忘れずに。
パンくずリストの過信
「パンくずリストがあるから大丈夫」と考える方もいますが、それ自体が正しく設置されていないと、リンク構造として評価されないこともあります。
まとめ
孤立ページは、検索エンジンにも訪問者にも届かない、ホームページ内の“迷子のページ”です。その存在はSEOの観点からも、ユーザー体験の観点からも大きなマイナス要素となります。
本記事で紹介したように、孤立ページの検出と改善はツールを活用することで効率的に進められます。そして、最も重要なのはホームページ全体の構造を見直し、内部リンク戦略をしっかり立てることです。
▼ 実践アクションまとめ
- ホームページ全体をクロールして孤立ページを特定する
- サイトマップと照合してリンクの有無を確認
- 孤立しているページが重要であればリンクを追加、不要であれば削除やnoindex対応
- 定期的にリンク構造を点検し、孤立ページが再発しないよう運営体制を整える
孤立ページ対策は、単なるSEO対応ではなく、ユーザーへの思いやりでもあります。ホームページの価値を最大限に引き出すためにも、今回の知識を活かして、今すぐ自サイトの構造を見直してみてください。
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