Googleにミラーサイトと誤認されないためのホームページ運用術
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ホームページを複数のドメインで運用している企業は多く見られます。たとえば、「https://www.example.co.jp」と「https://www.example.jp」のように、同じコンテンツを異なるドメインに展開しているケースです。しかし、こうした構成はGoogleに「ミラーサイト(重複ドメイン)」と判断されるリスクをはらんでいます。
Googleが重複とみなした場合、検索結果には1つのドメインしか表示されないことがあり、せっかく作ったページが検索流入の対象から外れることも。本記事では、Googleが「ミラー」とみなすロジックを紐解きながら、企業ホームページが検索結果で損をしないための具体的な対策を解説します。
Googleが「重複ドメイン」と判断するロジック
Googleは、以下のような複数の要素を組み合わせて、ページ同士の「同一性」を判断します。
✅ ポイント: Googleは重複ページに「ペナルティ」を課すわけではなく、**検索結果で1つにまとめる(折り畳む)**だけです。
つまり、たとえば .jp
が「代表URL」に選ばれた場合、.co.jp
側のページは検索結果に表示されなくなる可能性があります。
重複リスクを自己診断するステップ
ご自身のホームページがGoogleにどのように評価されているか、以下の方法でチェックできます。
■ Search Console の「URL検査」を活用
.co.jp/
のトップページや主要LPを調べる- 「Googleが選択した正規URL」が
.jp
になっていないか確認
■ site:演算子 + 除外検索
以下のようにGoogle検索を行い、同じ内容のページが異なるドメインで共存していないかチェックします。
site:example.co.jp "会社概要"
site:example.jp "会社概要"
■ Screaming Frog でクロール比較
サイト全体のURLとタイトルを一覧で取得し、類似ページがどの程度あるか可視化できます。
■ HTTPレスポンスヘッダの確認
以下のコマンドで rel="canonical"
が意図せず指定されていないかを確認。
curl -I https://www.example.co.jp/
出力結果に rel="canonical"
が含まれていないか注意しましょう。
ミラー判定を避けつつ両ドメインを活かす7つの対策
もし既に「ミラーサイト」と判断されていたら
- 重複ページの整理と統合
- 片方を正規ページにして、もう片方は301リダイレクト
- サイトマップを更新し、Googleに通知
- Search Consoleで再クロール依頼
- 統合済みページに対して「インデックス登録をリクエスト」
- 掲載順位の回復をチェック
- 「リフォーム 広島」などの主要キーワードで、2〜4週間間隔で順位をモニタリング
複数ドメイン運用は「整理」と「戦略」がカギ
企業が複数のホームページをドメインごとに展開するのは自然な流れですが、Googleはそれらを別サイトとは必ずしも見てくれません。同じ内容や構造を持つページがある場合、どちらか一方しか検索結果に表示されなくなるリスクがあります。
しかし、URLや構造化データ、テーマ、E-E-A-T(専門性・権威性・信頼性・経験)を分け、canonicalタグの設計を徹底すれば、.co.jp も .jp も、それぞれ別のキーワードで検索上位を目指すことは可能です。
まずは Search Console の「Googleが選択した正規URL」をチェックし、意図せぬ重複ページの存在を見つけ出すことから始めましょう。丁寧な設計と運用が、ドメインごとの最適なSEO成果へとつながります。
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