検索結果に正しいドメインとサイト名を出すためのホームページ技術
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検索結果に表示されるドメインやサイト名は、クリック率やブランド認知に直結する重要な要素です。
しかし「任意の文字列を meta タグで書けば自由に変えられる」と誤解している担当者も多いのではないでしょうか。
実際は Google がホームページの URL 構造と構造化データを解析して自動決定します。
本記事では、ホームページ制作担当者が押さえるべき
- ドメイン(URL)の統一方法
- サイト名を Google に提示する構造化データ
- パンくずリストによるフォルダー名の最適化
という 3 ステップを中心に、実装コード例とともに解説します。
検索結果で表示される「ドメイン」とは
Google 検索結果には、タイトルの下にホームページのドメインが灰色(旧 UI では緑)で表示されます。
ここには次の3タイプが出る可能性があります。
「△」なのは最終決定権が Google にあるためです。制作側にできるのは“望ましい候補を用意”することだけだと覚えておきましょう。
Google が自動で選ぶ理由
Google は同一コンテンツが複数 URL で公開されていると「重複ページ」と判断し、どれか 1 つを代表 URL(canonical URL)として採用します。
ページ単位の <link rel="canonical">
とサーバ側の 301 リダイレクトを整備しておけば、検索結果に意図しないバリエーションが出る確率を大幅に下げられます。
<!-- 各ページの <head> で統一先を宣言 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/ターゲットURL" />
加えて、http → https
への常時 SSL 化や www
あり/なしの統一も同時に済ませることで、ドメイン表記はほぼ一本化できます。
301 リダイレクトと canonical の実装手順
- リダイレクト設定
- Apache なら
.htaccess
にRewriteRule
を記述 - Nginx なら
return 301 https://example.com$request_uri;
- Apache なら
- canonical タグ
- すべてのページで統一先 URL を厳密に書く
- 絶対 URL(
https://~
)で記述し、末尾スラッシュも揃える
これで Googlebot に「このホームページは 1 つの正規ドメインで運用している」という強いシグナルを送れます。
構造化データで「サイト名」を提示する
2022 年以降、Google は Site Name 機能を正式に導入しました。
ホームページのトップページだけに WebSite
タイプの構造化データを入れることで、ドメイン表示をブランド名に置き換えてくれる場合があります。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "WebSite",
"name": "Your Brand Name", // 希望するサイト名
"alternateName": ["Your Brand"], // 予備名(任意)
"url": "https://example.com/"
}
</script>
補足:OGP との整合
Facebook や X(旧Twitter)の共有時に同じサイト名を出したい場合は、以下の meta も併記しておくと便利です。
<meta property="og:site_name" content="Your Brand Name">
パンくずリストでフォルダー名を美しく
カテゴリーページや記事ページが深い階層にある場合、ドメインの後を「/hpkoushin/」のようなパスではなくパンくずリストで表示させたいことがあります。
その際は BreadcrumbList
タイプの構造化データを追加します。
<script type="application/ld+json">
{
"@context":"https://schema.org",
"@type":"BreadcrumbList",
"itemListElement":[
{"@type":"ListItem","position":1,
"name":"ホーム",
"item":"https://example.com/"},
{"@type":"ListItem","position":2,
"name":"ホームページ修正・更新",
"item":"https://example.com/hpkoushin/"}
]
}
</script>
ポイント
position
は 1 から連番- 各
item
は絶対 URL - 実際のパンくず UI も HTML で用意し、ユーザーの操作性を担保する
Search Console での確認フロー
- URL 検査ツールでテストページを入力し、Google に再クロールをリクエスト
- リッチリザルトテストで構造化データのエラーを洗い出す
- 反映には数日~数週間。大規模サイトほど時間がかかる
よくある質問(FAQ)
まとめ
- Google が最も重視するのは「正規 URL の明示」 → 301 リダイレクトと canonical を必ず統一
- ブランド訴求には Site Name 構造化データが必須 →
WebSite
をトップページにだけ追加 - 深い階層の可視化にはパンくずリスト →
BreadcrumbList
をページ単位で実装
この 3 ステップを終えれば、Google に提供できるヒントはすべて出し切った状態になります。
あとは Search Console でクロール状況を確認しながら、クリック率(CTR)の改善とブランド認知の向上を定点観測しましょう。
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